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KeiFerida
ONLINE SHOP keiferida*knd.biglobe.ne.jp *を@に変えてご連絡ください RECOMMENDED チョキギャラリー フェリシモ ::::::::::::: 「オートクチュールビーズ刺繍教室」 *アトリエ教室 1月・4月・7月・10月 に空席がある場合にご入会可能です。 詳細は こちらのページ 池袋コミュニティカレッジ 次期募集は未定です。ご希望の方はキャンセル待ち受付可能です。 03-5949-5483 三越カルチャーサロン 次期募集は未定です。詳細はお問い合わせください。 03-3274-8595 ::::::::::::: 当ブログ内の全ての記事写真の無断転記はお断り致します ::::::::::::: カテゴリ
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<<前回のお話 秋の気配が漂いはじめ ひんやりとした風が心地よい季節。 この空気感は一年のうちでも 一番好きな候かもしれません。 カラリと乾燥した秋の香りは ちょっぴりロンドンの秋を思い起こさせます。 ::::::::::::::::::::::::::::::::::: Clapham Junction の家に引越してから ようやく日常生活が始まった。 シェアメイトは、家主の洋子さんとイギリス人のサイモン。 銀行勤めの洋子さんは 朝起きた時には出勤済みで、寝るまでには帰ってこないので ほとんど会うことができない。 私は日中は学校に通っているが 夜や土日は家に居ることが多いので、 同じような生活リズムのサイモンと 自然と顔を合わせる機会が増える。 以前、サイモンは弁護士になる勉強中と書いたが 会計士の勉強中だったかもしれない。 どちらにしろ、大変な勉強が必要である。 自分の部屋には小さなデスクしかないために その後、ファッションスクールに入ってから 大きな紙を広げてパターンを引かなくてはいけない時、 どうしてもダイニングの大きなテーブルが必要。 それなのに、サイモンはいつも参考書や辞書を たんまりとテーブルに積み上げて勉強している。 いや、勉強している姿はあまり見たことがない。 いつもその残骸が山積みなのだ。 常にテーブルの取り合い。 学校から帰ってくると サイモンの本やノートを端に寄せて、自分の作業を開始。 毎回かなりなバトルを繰り広げていた。 また、サイモンは思い描いていたブラックイギリス人そのもの。 テレビはリビングにしか無いので 英語の勉強のために、よくリビングでテレビを観ていた。 ある夜、ドラマを観ていたらサイモンが帰ってきた。 サイモンは真面目な顔をして聞く。 「君はそのドラマ、わかるの?」 「よくわからないけど、英語の勉強になるから。」 「君には意味ないと思うよ。」 「どうして?いつかはわかるようになるかもしれないよ。」 「いや、絶対君はこの番組を理解できるようにはならないさ。」 このやりとりを散々繰り返して かなりムッとし始めた頃に サイモンはニヤリと笑って言い放つ。 「だって、これはスコティッシュのドラマだからね。 この訛は僕にもわからないさ。」 ほほ〜。 これがイギリスのブラックユーモアかい? 子供の頃から、シャーロックホームズのドラマが大好きだった。 皮肉な笑みのジェレミー・ブレットが大好きだった。 ルックスはかなり異なるけれど 本場のユーモアが体験できて、 ここでのサイモンとの生活は本当に楽しかった。 いつも散らかしたり、嫌みを言ったりするばかりではない。 サイモンは料理が得意だ。 時々、キッチンのお鍋に「Help Yourself」とメモが貼り付けてある。 美味しいシチューが入っているのだ。 温めなおして、ありがたく頂く。 キッチンは、ガラス窓が少しはり出していて、空が大きく広がっている。 その日はイギリス独特のくすんだ曇り空が美しく、 お昼にサイモンのシチューを食べていたら 渡り鳥の群れが鳴きながら過ぎていった。 郊外の家の窓からは広い空と、乾いた木々の枝々が見渡せる。 まだ8月半ば頃だったのに、 すでに、ちょうど日本の今頃の秋の空気。 群れがきれいなV字で渡ってゆく。 シチューに鳥にイギリスの空気。 毎年、この季節に懐かしく想いだされる光景である。 写真は日本の古都の鷺。 鳥のいる風景はどこか和み、どこか引き締まる。 次のお話>>
by keiferida
| 2015-10-06 22:07
| British
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